アパート・マンション経営をしている方の悩みのひとつに、空室となった部屋の維持・管理が挙げられます。次の入居者がみつかるまで部屋の状態を保てれば、家賃の維持ができます。またリフォームをすれば家賃を上げて、入居者を募ることもできるでしょう。
しかし、空室のまま何もしない状態でいれば、きれいなままで維持できず、老朽化も進んでしまうのです。結果として、部屋の価値が下がることにもなりかねません。とくに近年の夏は猛暑となっていますので、空室の管理にも気を配ることが必要です。ここでは空室の管理において、夏に気をつけたいことをまとめました。
空室こそ換気が必要
窓を閉め切ったまま人の出入りもない状態が続くと、空気がたまったままとなります。部屋の中で何も動かないことは、空気も閉じ込められて動かないことにもなるのです。
そうすると湿気や埃が逃げるところがなく、部屋に閉じ込められます。そしてカビが発生しやすくなり、害虫が発生することもあるのです。カビは増殖をするため、そのまま放置しておくとカビにより木が浸食されてしまうこともあります。
湿気が高い時期には、とくにカビの繁殖が進んでしまいます。カビの影響で悪臭が発生してしまうこともあるのです。いくら部屋をきれいにしたとしても、その後で誰も入らない状態となった部屋は、残念ながら傷んでしまうのです。
空室がある場合には、定期的に喚起や通気を行いましょう。最低でも月1回は実施したほうがよいでしょう。とくに梅雨から梅雨明け後の暑い夏の時期は、1週間に1回は換気をしておきたいものです。
換気時は、窓・玄関などを1時間ほど開放して、部屋の空気を入れ換えることで部屋の状態を良好にできます。換気の際には、押し入れや下駄箱など収納スペースも開放をするとよいでしょう。
なお換気をするために入室するときには、必ずマスクを装着しましょう。カビや埃は目にみえなくても、部屋の中に存在しています。知らずのうちに吸い込んでしまわないように、注意が必要です。軍手やスリッパも用意して、埃の対策をしましょう。
誰も住んでいなくても掃除が必要
「誰も生活をしていないのだから、ごみも出ないし汚れることもない」と思うかもしれません。または「前の入居者が出たときに隅々まできれいにしたのだから、何もしないほうがそのまま維持できる」と思うこともあるでしょう。
さきほど空室がある場合は、換気することが必要だとご紹介しました。カビや埃が閉じ込められているので換気をするわけですが、そうなると掃除が必要です。
もし急に入居の見学者が出た場合に、掃除をしないままで部屋を開けると、埃っぽく印象が悪くなるかもしれません。そうなるとせっかくの空室解消の機会が失われてしまいます。部屋の換気とともに、簡易でよいので清掃もしておくようにしましょう。
使うことがなくても水を流しておくことが必要
トイレ・浴室・洗面所・キッチンなどのいわゆる水まわりについても、空室の時期でもやっておきたいことがあります。それは定期的に水を流す(通水)ことです。月に1~2回程度、水を流して排水をします。これをしておかないと、排水管の中の水が蒸発してしまうのです。
排水管の中には、排水トラップに水がたまっていて、臭いや虫が排水管を逆流してくることを防いでいます。そのため排水管の中の水が蒸発すると、臭いの発生や害虫が室内へ侵入するなどのトラブルにつながります。夏はとくに注意が必要です。
入居の見学時に水まわりで臭いがしたら、それだけでネガティブな印象を与えてしまうことでしょう。部屋の状態維持のためにも、水まわりの水を流すことは重要です。なお通水の対応が難しい場合には、排水トラップの水の蒸発を防ぐ封水蒸発防止剤もあわせて使うのがおすすめです。
そのほか夏に有効な対策
夏の暑さ、部屋をよい状態で維持するための対策として、ほかにも次のようなことが考えられます。
カーテン
夏は日差しも強く、紫外線を避ける意味でも、UVカット効果があるレースのカーテンをつけておくとよいでしょう。入居の見学者が訪れることを想定し、新品のカーテンをつけておくことをおすすめします。
消臭剤
水まわりには、消臭剤をおいておきましょう。消臭剤は種類が多くありますが、無香タイプのものを選ぶとよいでしょう。
まとめ
今回はアパート・マンション経営で空室が発生した場合に、メンテナンスにおいて気をつけたいポイントをご紹介しました。
空室を丁寧に管理し維持することは、入居見学時の案内もスムーズにでき、アパート自体を長持ちさせることにもつながります。大切な資産であるアパートのメンテナンスを定期的に行うことは、余分な修繕や対策を減らすこともでき、経営上の経費削減にも有効です。
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