空室化してしまった建物の価値が下がる原因と対策

空室化してしまった建物の価値が下がる原因と対策

アパートやマンションのオーナーの方にとって、所有する物件の価値が下がってしまうのは、なんとしても避けなければならない事態でしょう。資産価値が損なわれてしまうのは大きな痛手でしかありません。

その原因となってしまうのが『長期の空室』です。さまざまな事情から空室のまま放っておいてしまっているオーナーの方は少なくありませんが、もったいない状態です。そこで今回は、空室が続くことにより建物の価値が下がる原因と対策についてご紹介します。

経年劣化による価値の低下

まずは原因の一つとして『経年劣化』が挙げられます。空室でなく入居者がいたとしても経年劣化そのものは徐々に進んでしまうものですが、入居者がいる場合には劣化スピード自体が加速することはありません。ほとんどの方がきれいに丁寧に暮らすことを心掛けることが多く、できる限り劣化しないように扱います。

しかし空室の状態ですと、オーナーの方が定期的にメンテナンスや掃除をしない限りはそのままになってしまいます。極端な例で言えばホコリなどが積もってしまうような状況になるでしょう。

もちろん、入居時にはきれいに掃除をすることになるでしょうが、空室の間はそのような状態が続くと考えると、経年劣化も加速してしまい、結果的に建物としての価値が下がってしまうことになりかねないわけです。

たとえば畳や壁のクロスなどは、日差しによって変色したり劣化したりしてしまうものです。入居者がいる場合にはカーテンなどを取り付けるでしょうから、日光にさらされる時間なども調整されることになります。

しかし、空室ですとカーテンは当然設置しませんので、雨戸などがある場合を除けば常にむき出しの状態になります。日当たりがいい部屋であればとくに劣化しやすく、反対に日当たりが悪い場合にはカビや湿気などによる劣化も考えられるでしょう。

家賃値下げによる価値の低下

空室が続くと家賃が下がることが多い傾向にあります。立地などがいい場合であればそもそも空室になりにくいでしょうし、万が一空室になったとしてもすぐに次の入居者が現れるでしょう。しかし、空室が続いてしまう建物というのは何かしら要素が欠けていることが少なくありません。

たとえば駅から距離があったり、周辺の治安や利便性が低かったりなどが考えられます。そのような状況ですと空室は続いてしまいがちですが、オーナーの方としては少しでも早く入居してほしいわけですから、その手段として手っ取り早い家賃の値下げを実施してしまうのです。

家賃を下げる行為は、実質オーナーの方自ら建物の価値を下げるのに等しいでしょう。立地や設備、築年数などを考慮した上で家賃は決められていますので、イコール建物の価値であると言えるわけです。その家賃を下げてしまうのですから、価値が下がったと言っても過言ではありません。

かといって家賃をそのままにしたとしても、結局のところ入居者が現れなければ意味がありませんので、難しい部分ではあると言えます。

犯罪リスクによる価値の低下

建物を建てた当初、あるいはオーナーがその物件を入手した時には周辺の治安に問題がなかったとしても、時が経つことによって状況は変化してしまうものです。空室の原因になる場合もあれば、空室になったあとに入居希望者が候補から除外してしまう原因にもなり得る要素です。

誰しもが治安のよい地域に暮らしたいと思っているはずですので、治安が悪いと言われるエリアにわざわざ住むというのはあまり考えられません。とくに女性の一人暮らしや家族で住む方にとっては、住むエリアの選考基準として重要なポイントであることは確かです。

罪を犯してしまう人が悪いのは当然ですが、そのせいで地域全体が危険だと認識されてしまい、それが入居者を遠ざけてしまう結果となるわけです。そうなると建物を含む地域全体としての価値が大きく下がってしまいます。

また、空室がある建物は治安悪化の一端を担ってしまう恐れがあります。オーナーの知らないうちに勝手に侵入して、たまり場にされてしまっていたケースも実際にあるわけですから、間接的に空室の放置が治安を悪化させ、価値を下げてしまっていることになるのではないでしょうか。

空き家再生によって問題解消

一度下がってしまった価値はそう簡単には上昇することはないと言われています。近くに大きな商業施設が建設されたり、何かしらのプラス要素があったりすれば上がるかもしれませんが、そうでもない限りは下がり続けてしまう恐れすらあるでしょう。

空室のままにしてしまっていることがその原因の一つでもあるのですから、しっかりと再生させることによって無駄をなくし、有効活用していくべきであるのです。

価値が下がってしまう前に、空きがない状態へと持っていければ、その先もある程度安泰と言えるでしょう。しかし、空室のまま放置をしてしまうと価値が下がっていき、最終的にオーナーの方にとっては負担でしかありません。建物の価値を下げたくないというのであれば、空室をなくすというのは最低限の目標なのです。

修繕が必要な箇所があるものの、その費用がなかなか出せなかったり、さまざまな事情から仕方なく放置するしかなかったりする場合もあるでしょう。しかし、だからといってそのままにしてしまっては悪化していく一方です。

空室の再生がその救世主とも言うべき存在ですので、思い切って活用することで建物の価値を高めていくとよいのではないでしょうか。

まとめ

建物というのは建築完了から確実に価値は下がっていくものです。戻ることも稀にありますが、多くの場合下がってしまうと元に戻ることはありません。そのため、いかに下がらないようにするのかを真剣に考えなければならないのです。

空室は価値低下の原因になり得るのは確実ですので、どうにかしたいとお困りでしたら「空室・空き家再生LAB」にお気軽にご相談ください。入居希望者の方が選びたくなる物件へと再生いたします。

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