空室で冬に起こりがちなトラブルとは？原因と解決策を分かりやすく解説

空室には冬特有のリスクがあることをご存じでしょうか。水回りのメンテナンスや汚れのクリーニングに加えて、特別に気をつけなければいけないことがあるのです。

今回の記事では空室をよい状態に保つために、冬のメンテナンスで注意すべきことをお伝えいたします。寒い時期によくあるトラブルを知って、ぜひとも空室の状態維持にお役立てください。

冬の空室は給湯器の凍結に注意する

空室のメンテナンスで冬に気をつけないといけないのは、給湯器の凍結です。人が住んでいる部屋では毎日利用されているので問題ないのですが、使っていない給湯器は気温が下がると凍ることがあります。実際にどんなリスクがあるかみてみましょう。

給湯器の中にある水が凍ると、膨張して配管が破損してしまいます。破損箇所から水が噴き出し、漏水が起こる可能性もあるため、事前にチェックをして予防することが大切です。

上述の配管の破損や、凍結が原因となってお湯が出なくなることも考えられます。新しい入居者が利用したときに発覚する恐れもあるため、空室の間にメンテナンスを怠らないようにしましょう。

これらの症状はどのような環境下で起こりやすいのか、特徴を解説します。

気温が0度近くまで下がる12月から2月の間は、とくに注意が必要です。余裕をもって11月から3月まで対策をしておけば、より安心でしょう。北海道や東北だけでなく、関東地方やそれより南にある地域でも起こる可能性があります。

気温がそこまで高くなくとも、風が強いと温度が低下して凍結のリスクが高まります。日当たりが悪い場所や、北側に設置している給湯器は注意が必要です。

以下からは、あらかじめできる予防策を紹介します。

空室は電気代を節約するために、通電していないところが多いかもしれません。しかし冬季はブレーカーを落とさずに、電気を通しておきましょう。給湯器には凍結を予防するヒーター機能があるため、通電さえしておけばトラブルを回避できます。

ここで気をつけないといけないのは、内見時に営業マンがブレーカーを落とす可能性があることです。貼り紙などで、凍結防止のためブレーカーをそのままにしておくよう喚起しましょう。

通電とあわせてやっておきたいのが、水を抜くことです。水がなければ配管が凍ることもなくなります。取扱説明書を読んで個人が水を抜くこともできますが、種類によっては難しいかもしれません。とくに追い炊き機能がついている給湯器は、その設計上専門業者に依頼して水を抜いたほうが安全です。

凍結を避けるためには、保温ツールを使うことも有効です。たとえば以下のものがあります。設置した際には、ツールに損傷がないか定期的にチェックを行いましょう。

保温材を給水管に巻いておけば、冬季の結露を予防できます。主にチューブ型・シート型・テープ型の3種類があるので、給水機の形にあったものを選ぶとよいでしょう。

配管に巻き付けて加温する、ヒーターも役に立ちます。外気の温度を感知して、出力レベルを自動で調整して一定に保てるのです。

実際に凍結や配管の破裂が起きたら、どのように対処すべきなのかをご紹介します。万が一の際に速やかに問題を解消できるようにしましょう。

水が凍ってしまったら、焦らず気温が上がるのを待ちましょう。外気が温かくなれば自然と解凍が進みます。なかなか気温が上がらず、急ぎで解凍する必要があるときは、タオルなどを巻いてからぬるま湯をゆっくりとかけるとなおります。

このときに熱湯をかけるのは危険です。急に配管に刺激を加えることで、破裂する恐れがあるためです。あくまでもぬるめのお湯を利用しましょう。

水漏れが起こっているのは、配管が破裂したことが原因です。そのまま放置すると漏水の危険性があるため、給水の元栓を閉じましょう。個人での修理は難易度が高いため、専門業者に修理を依頼しましょう。電気が通っていると危ないため、ブレーカーが落ちていることも確認します。

今回は空室に起こりやすいトラブルの原因と、解決策についてお伝えしました。冬は給湯器の凍結が多く、お湯が出なくなる場合や、配管が破裂する場合があります。とくに気温が低い日や風が強い日は、注意が必要です。

給湯器の凍結を予防するには、ヒーター機能を動かすために通電しておきましょう。あらかじめ水を抜くことや、保温材の利用も効果があります。

それでも実際に凍結が起こってしまったら、自然解凍するか、ぬるま湯をゆっくりかけるのが有効です。もし配管が破裂してしまったら、専門業者に依頼しましょう。

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