食い止めなければ連鎖してしまう空室問題の対策

食い止めなければ連鎖してしまう空室問題の対策

一時的な空室であれば仕方のないことですが、どんどん空室が増えていってしまう状況は食い止めなければなりません。そこで問題となるのが『なぜ空室が連鎖してしまうのか』という点です。原因を特定し、改善しなければ全室空室という最悪の状態になってしまいかねません。

そこで今回は、空室が連鎖する原因と対策についてご紹介いたします。

賃料が相場とかけ離れている

アパートなど建てたばかりの当初に設定した時点では適正であったはずの賃料ですが、時を経ていく中で相場とずれていくことがあります。地価が上がり賃料を値上げするべきという場合もあるのですが、空室が出てしまっている場合に考えられるのは相場よりも高めであると捉えられている状態です。間取りや立地、築年数や設備などを考慮した上で周辺の物件に比べて賃料が高めとなりますと、なかなか入居者も決まらず、入居済みの方も更新のタイミングなどで退居してしまう可能性が高まるでしょう。

もちろんオーナーの方からすれば賃料は据え置きあるいは値上げできたほうがいいのは当然かも知れませんが、入居者からすると1円でも安いに越したことはありませんので、相場は重要なポイントとなるわけです。空室が増えてきたと感じた際には、まずは現在の賃料と相場を比較してみるといいのではないでしょうか。立地などさまざまな要素によっても違いが生まれるため性格な比較というのは難しいかもしれませんが、問題の切り分けの第一歩としては有効であるといえるでしょう。万が一相場よりも高い事が判明した場合には、賃料を見直すことによって空室を埋められるかもしれません。

周辺のアパート乱立

賃料に問題がなかった場合に、原因として次に考えられるのは周辺のアパート事情ではないでしょうか。大学の近くの立地のように需要が集中するようなエリアであればそこまでの影響はないかもしれませんが、一般的な住宅街などの場合ですと、需要に対して供給が過多になってしまっているということも考えられます。周辺にアパートが乱立していた場合、入居者を取り合っているような状態になるため、なかなか入居者が決まらなかったり、退居する人も出てきたりしてしまう原因となりえるのです。

もちろん間取りなど条件はそれぞれ異なるでしょうから、一概にアパートが多く密集しているというだけで空室の原因とはいい難いですものの、1Rなどオーソドックスな間取りのアパートであった場合には可能性はかなり高くなります。また、そのエリアのニーズにあった間取りとして同じでなければそこまでの影響は受けないはずです。たとえば大学が近くにあり学生のニーズが高いエリアの場合、1Rや1LDKなどであれば非常に人気が高いでしょうが、2LDKなどのようにファミリー向けの間取りであればそこまで需要は高くありません。

人気が高ければ入居者は殺到しそうなものですが、かえって人気は低いものの競合の物件が少ないほうが空室にはなりにくいという面もあるのです。ただし、ニーズが高い間取りであるにも関わらず空室が目立つのであれば、設備など他の面で周囲のアパートに見劣りしてしまっている可能性が考えられます。その違いをしっかりと確認することが大切です。

間取りなどがニーズに合っていない

続いて考えられる原因ですが、『間取りがエリアのニーズに合っていない』ということが挙げられます。間取りは入居者にとってまず重要なポイントですので、そのエリアのニーズにあっていない場合には間取りの時点で除外されてしまっている可能性があります。その際にできる対策としては、間取りの変更です。大掛かりなリフォームとなるとそれなりに費用が発生しますので気軽には出来ないかもしれません。しかし、壁紙を新調したり和室を洋室にしたりなどといった内容であれば実施しやすい範疇ではないでしょうか。

ただし、安直な間取りのリフォームは危険です。和室を洋室に変更することは一見入居者のニーズに合っているように思えてしまいますが、エリアに寄っては和室のままであることのほうがいい場合もあるのです。そのため間取りだけでなく内装などに関しても、リフォームをする前に周辺の空室のないアパートなどをリサーチして、どのような間取りや設備があるのかを参考にしてみることをおすすめします。その中で可能な範囲でリフォームを行うことで、入居者の目に留まるようになりその結果空室の連鎖を断ち切れるでしょう。

仲介会社へのアピール

空室のままの状態が続いてしまうことによって、仲介会社の方もどのように入居希望者に対してアピールをしたらいいのかわら数に、そのまま眠ってしまうということもしばしば見受けられます。退居したばかりの物件などであればタイミングや人気があるというアピールができますが、しばらくの間空室が続いている場合には、よほどその物件に魅力がない限りはおすすめのしようがないというのも事実でしょう。

空室をできる限りなくすためには仲介会社の方との連携は不可欠です。オーナーの方があえて空室状態を望んでいるということでない限り、いかにして空室を埋めるかということを考えなければならないわけです。実際に物件探しに来た方と接する仲介会社の方に対して、事前に紹介しやすくなるようにメリットや特徴について共有しておくだけでも、非常に期待できます。仲介会社の方であれば類似物件との比較などもしてくれますので、他の物件にはない特徴を見つけましょう。

まとめ

空室が続いてしまうには何かしらの理由があるはずです。今回ご紹介したようなりゆうによって、空室がどんどん連鎖してしまい、最悪の場合すべての部屋が空室という状況になってしまう恐れもあります。そうなる前にしっかりと物件を再生して入居者が常にいるような状態を保てるようにしましょう。

長期にわたる空室やその連鎖にお悩みでしたら、「空室・空き家再生LAB」までお気軽にご相談ください。オーナーの皆さまにとってプラスになるサポートをいたします。

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